Home > Archive > SEIAN ARTS ATTENTION 11
20世紀に入り、芸術における表現は驚くほどの多様さを見せ始めます。今までの形式から逃れることを願った芸術家たちは、より新しい表現方法を模索し、それによって自らが生きる時代を更新しようと試みました。そして、その中で大きな役割を果たしたもの。つまり、20世紀以降の芸術が前時代のものと決定的に異なる要因の一つに「身体への眼差し」があるのではないでしょうか。
作者が敢えて大げさな身振りでキャンバスに残した行為の痕跡を見せるアクションペインティング、美術館を飛び出し日常空間で己の身体を使って表現したハプニングやパフォーマンスなどはその最たる例であると言えます。そのつど表現の幅は拡張され、芸術の定義は更新されましたが、それは同時に身体(人間であれば誰もが所有し共通の認識を保有するが、実の所それらは全て違う個体であり、差異でもある)と、そこに宿る可能性の発見でもあったはずです。
本展では直接身体を使いながら、様々な手法で活動を行う作家を取り上げています。彼、彼女らの作品の中で「身体」は描画道具となり、オブジェクトとなり、運動となり、役者となります。そこで使われる身体は、それを鑑賞する私たちの身体と何が違うのか。また、何が同じなのでしょうか。本展覧会を通じて、改めて身体という存在を考えるきっかけになれば幸いです。
*セイアンアーツアテンションは、成安造形大学が運営する「キャンパスが美術館」のメイン企画として、学内のギャラリーや各所を舞台に開催する総合芸術祭です。2011年春の芸術月間VOL.0の開催から数えて、今回で12回目となります。
2018 秋の芸術月間 セイアンアーツアテンション 11
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会期|2018年10月26日[金]-11月17日[土]
時間|11:00–17:00
入場|無料
休館|日・月曜日休館※11/7(水)は休館
会場|成安造形大学【キャンパスが美術館】
主催|成安造形大学・成安造形大学同窓会
【キャンパスが美術館】における大学と同窓会との連携事業の第一弾です。
助成|平成30年度 滋賀県地域の元気創造・暮らしアート事業
平成30年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業
文化で滋賀を元気に!プロジェクト」参加事業