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    飯川雄大 Takehiro IIKAWA Exhibition Views

     

    作家ステートメント
    子供の頃、一人でぼーっとしている時、悪さや悪戯をする時、
    「あ、今、自分は誰かに見られているかも」
    「神様が見ていたらどうしよう」みたいなことを考えてしまうことがあると思うのです。
    どんな時、何をしている時も誰かが見ているかもしれない。
    この映像作品は、街の隅っこで佇む人々に焦点をあて、遠くを眺めたりしている人達は、もしかすると神様かもしれないし、また同様に、神様もこの様な視点で遠くから人々を観察しているかもしれないと想像しました。



     飯川雄大は、私たちが社会の中で見落としがちな現象に光を当て、劇的な形で提示してみせる。
    日常生活で出会う様々な現象を日時計として繋げてみせたり、何の変哲もない風景に文字通り強烈なスポットライトを当てたり、撮影されているとは知らずにスポーツに夢中になる人達の表情を強調して見せたりする。制作メディアは映像、写真、デザイン、漫画など多岐に渡り、ハジメテン、ばうみみ、COUMAなど、アーティスト・コレクティブの活動も精力的に行っている。
     
     今回の出展作品《秘密の構図》は、作家が近所で見かけた知らない人々に焦点を当て、その様子を遠くから撮影した映像作品である。私たち人間は神仏を様々に表現してきたが、その本当の姿を知らない。神とは近所の公園で何気なく日向ぼっこをしているあの人かもしれないが、同時に作家の望遠レンズのように私達を何処からか見守り続ける存在なのかもしれない。本作はこのように私たちの「神」像に疑問を投げかける。