公開講座

〈連続講座「近江のかたちを明日につなぐ」〉近江~まとうかたち 湖東の織物-近江上布-

日程 2012年7月14日(土)  10:40~12:10
応募締切日 2012年6月29日(金)受付は終了しました
記号 【 エ】

講座内容

琵琶湖の東岸地域には古くから天然の麻が自生し、それを使った麻織物が大量に作られていました。その織物は冬の農閑期、おもに農家で織られ「近江上布」として、近江商人の手で日本全国に販路を広げていました。しかし近年、制造は数軒を残すだけになっています。今回は、その織物の制作を守りつづけている伝統工芸士大西實氏と、麻を素材に現代造形に取り組む河原林美知子客員研究員に対談をお願いし、麻素材の魅力やその制作について語っていただきます。

講座概要

・講座名 〈連続講座「近江のかたちを明日につなぐ」〉近江~まとうかたち 湖東の織物-近江上布-
・講座記号 【 エ】
・開催日 2012年7月14日(土)  10:40~12:10
・受講料 500円(当日受付にて徴収いたします) ※本学学部生および研究生は受講料無料
・場所 成安造形大学
・対象 中学生以上
・募集 150名
・応募締切日 2012年6月29日(金)必着 受付は終了しました
・講師 大西 實 氏 (伝統工芸士)

講師プロフィール

大西 實 氏 (伝統工芸士)

1947年滋賀県生まれ。県立彦根工業高校工業化学科卒業。家事手伝い、アルバイト等をしながら夜間大学に進学。 印刷インキ製造会社勤務。その後父新之助氏と共に家業の麻織物業に携わる。平成2年 大西新之助商店に改名し、継承する。平成5年 近江上布伝統工芸士に認定される。

〈連続講座「近江のかたちを明日につなぐ」〉
「近江学」は、近江固有の風土を改めて検証する学問です。芸術は個を深く掘り下げることで、人々の心を打つ普遍的な美や新しい価値観を生み出してきました。同様に、地域に固有の記憶が私たちの魂に共鳴し、未来に活かせる新しい価値観の発見につながる可能性もあります。

大量消費・大量廃棄型の暮らしをひたすら追い求めてきた20世紀後半の日本人は、一方で優れた素材や技術、豊かな暮らしの知恵や自然観を切り捨ててきました。物質的な豊かさを手に入れた私たちは、しかし気がついてみると、大地から、地域から切り離されて、命との有機的なつながりを失いつつあります。

この50年間に私たちが失ったものに思いをめぐらせ、掘り起こすことは、単に懐かしい昔に戻ることを意味しません。過去の記憶を手がかりに、ごくあたり前のものの内にひそむ美しさ、かけがえのなさ、本来の豊かさを、未来に向けて再生することだからです。そしてこのことこそ、地域学としての近江学がめざすものです。文化とは人の営み、すなわち「暮らしのかたち」のことです。

今回の公開講座は、地域の素材と向き合いながら、それぞれの活動や表現を通して独自の「かたちと技」を求め続ける5人の方々による講演と対談です。地域の風土がつくり出した、そこにしかないモノと心の統合された豊かな文化を、未来に向けていかに再生するか。ポスト3.11を生きる私たちの、新たな生き方につながる手がかりが見つかるに違いありません。

成安造形大学附属近江学研究所


受付は終了しました
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