公開講座

〈連続講座「近江のかたちを明日につなぐ」〉近江~風土のかたち -琵琶湖の原風景-

日程 2012年12月1日(土)  10:40~12:10
応募締切日 2012年11月16日(金)受付は終了しました
記号 【 キ】

講座内容

原風景を具体化した定義は、安定型生態系とも言えます。日本の里山は、自然と調和し持続性があったからこそ美しく、また人々を魅了してきました。「景観は環境の健康をはかるバロメーター」です。持続性があると言えない近代生活を送っている私たちは、近江の原風景から何を学ぶことができるでしょうか。曲面絵画の風景画を発表する一方で、風景画家の立場から荒らされていく自然を憂い、自然保護再生を訴えてこられたブライアン氏を講師にお招きします。
(画像:竹生島サンセット 油彩)

講座概要

・講座名 〈連続講座「近江のかたちを明日につなぐ」〉近江~風土のかたち -琵琶湖の原風景-
・講座記号 【 キ】
・開催日 2012年12月1日(土)  10:40~12:10
・受講料 500円(当日受付にて徴収いたします)※本学学部生および研究生は受講料無料
・応募締切日 2012年11月16日(金)必着 受付は終了しました
・講師 ブライアン・ウィリアムズ 氏 (風景画家)
・対談 永江 弘之 (本学准教授・本研究所研究員)

講師プロフィール

ブライアン・ウィリアムズ 氏 (風景画家)

1950 年ペルー生まれのアメリカ人 。カリフォルニア大学にて美術専攻。72 年来日。84 年大津市伊香立に転居。日本や世界各地の写生旅行を行い、「光・空気・静寂」を表現する風景画家。2011 年京都・清水寺舞台で曲面絵画の大作による一夜限りの個展を開催。12 年佐川美術館にて「ブライアン・ウィリアムズ 曲面絵画誕生展」を開催。

〈連続講座「近江のかたちを明日につなぐ」〉
「近江学」は、近江固有の風土を改めて検証する学問です。芸術は個を深く掘り下げることで、人々の心を打つ普遍的な美や新しい価値観を生み出してきました。同様に、地域に固有の記憶が私たちの魂に共鳴し、未来に活かせる新しい価値観の発見につながる可能性もあります。

大量消費・大量廃棄型の暮らしをひたすら追い求めてきた20世紀後半の日本人は、一方で優れた素材や技術、豊かな暮らしの知恵や自然観を切り捨ててきました。物質的な豊かさを手に入れた私たちは、しかし気がついてみると、大地から、地域から切り離されて、命との有機的なつながりを失いつつあります。

この50年間に私たちが失ったものに思いをめぐらせ、掘り起こすことは、単に懐かしい昔に戻ることを意味しません。過去の記憶を手がかりに、ごくあたり前のものの内にひそむ美しさ、かけがえのなさ、本来の豊かさを、未来に向けて再生することだからです。そしてこのことこそ、地域学としての近江学がめざすものです。文化とは人の営み、すなわち「暮らしのかたち」のことです。

今回の公開講座は、地域の素材と向き合いながら、それぞれの活動や表現を通して独自の「かたちと技」を求め続ける5人の方々による講演と対談です。地域の風土がつくり出した、そこにしかないモノと心の統合された豊かな文化を、未来に向けていかに再生するか。ポスト3.11を生きる私たちの、新たな生き方につながる手がかりが見つかるに違いありません。

成安造形大学附属近江学研究所


受付は終了しました
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