小沢剛客員教授、三井寺でプロジェクト授業!
平成24年度美術領域客員教授に就任された小沢 剛(おざわ つよし)教授とプロジェクト特別実習C3「地域社会と表現」に取り組む学生が三井寺へ行きました。
6月16日(土)、今秋11月に三井寺と本学とで共催予定している国宝建造物公開案内と現代美術展覧会の会場下見を兼ねた歴史的空間の体験授業を行ないました。
本学に近い有名な寺院でありながらも学生たちは、ほとんど行ったことがなく、一先ず三井寺執事(みいでらしつじ)の小林さんの比較的やさしい解説をいただきながら参道を歩きました。
今回は特に三井寺金堂にある所蔵品(仏像彫刻)を中心に時代背景や当時の制作の仕方やそのちがいなど、また金堂や一切経蔵における空間の在り方や場所の役割などお話しいただきました。その後、現代美術展を予定している観音堂客殿へと案内されました。
ここからはホワイトボードが用意され、小沢先生の授業がいよいよスタート!
小沢先生が学生へ大方のプランニングをお話しされた後、寺院空間へのリスペクトする気持ちと空間を豹変させる大胆な発想を考えることを宿題として提案されました。
次回6月30日(土)に本学において、学生からのドリームプランニングが発表される授業が予定されています。
今回は、学生に空間をしっかり感じるために非常に大切な時間として、国宝光浄院客殿の見学がサプライズ企画として特別に許可されました。
建造物は国宝。障壁画・床貼付けは狩野山楽筆の国の重要文化財、庭園は名勝指定されています。学生たちは緊張した面持ちで、再び小林執事によって一の間へと招かれ、建物やその見所の紹介を受けました。学生たちは国宝の中に居ることに戸惑いを感じながらも時間が経つにつれ、落ち着きを取り戻していきました。そこで小沢教授がひと言、小林執事にお願いされました。
「全ての照明を消していただけないでしょうか?」
照明が消された空間は当時の武家社会における最高の空間をよりリアルに感じ、雨音や風、カエルの鳴き声に感度上がり、庭と障壁画の関係が暗くなったにも関わらずより鮮明になって来ている様でした。学生たちから、将軍の座っていた場所や招かれた客人との位置関係のチェックなども知らぬ間に始まり、空間と距離、暗さの重要性など小沢教授へ問いかけていました。
あいにく雨の天気でありましたが、雨音をいつもと違う感覚で感じることができたことや本来の明るさを体感できたことはこれからプランニングしていくにあたり非常に重要な体験であったように思います。
小沢教授のその後の話で「照明消してから、学生興奮してましたね!意外に学生さんの感度高いのでびっくりしたよ!!」とはなされていたのが印象的でした。
。