学部共通ほか

佐伯チズ客員教授による第2回特別講義を行いました

2013.11.06

10月24日(木)、佐伯チズ客員教授によるキャリアデザイン特別講義「Self-Making, Self-Planning」の第2回講義を行いました。

第2回のテーマは「How to Talk:どのようにして話をするのか」。佐伯客員教授は、視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚という五感を十全に活かして話すことの重要性、必要性を強調しました。

最初に、学生たちが前回提出したワークシートをていねいに講評しました。「──さん、──さん、──さん」と次々に学生の名をあげていき、「あなたたちのワークシートに共通することがあります」と指摘。「なんだと思う?それは、とても字が小さいことです。」突然、手書きの文字が小さいということを指摘されて、そんなに問題なのだろうかと学生たちはとまどいます。しかし、これからたくさんの履歴書、志望動機書、エントリーシートを書いていくとき、どのような方が読んでくださるのか、相手を思いやることはコミュニケーションにおいてたいへん重要なことなのです。履歴書を読むのは同世代の若い人ではありません。年配の方であっても目を細めずに読めるように気を配る、こうした配慮も五感を活かすことのひとつです。

続いて、「信」「行」「解」と佐伯客員教授は板書しました。「信じること。実践すること。そして理解し、体解すること。」自分を信じ、自分を大切にすることで相手に自分が伝わると佐伯客員教授は説明し、さらに頭で理解するだけでなく「ものごとを自分のものにしていくこと」、「体解」することの重要性を力説しました。「体解」という佐伯客員教授独自の言葉は五感を活かすという考えによるものです。さらに「天皇の料理番」と呼ばれた秋山徳蔵氏のことば、料理は「口と舌で味わうものではない、心で味わうものである」を紹介しましたが、「ものごとを自分のものにしていく」とは、五感を活かして「体解」することであり、それは「心で味わう」ことと重なりあうことなのです。

また、新井満氏の『青春とは』や柴田トヨ氏の『くじけないで』から、まもなく公開の映画「スティーブ・ジョブズ」にいたるまで、たくさんの話題を紹介しつつ、さまざまな例を挙げて、五感を十全に活かし、ものごとを自分のものにしていくことの意義を話しました。
また「日本は五感の豊かな国ですが、ひとつ残念なことがあります。それは、寝室がただ寝るだけのところだと思っていることです。寝室を、感性を高める場としていかなければなりません。」というお言葉も、アートやデザインを学ぶわたしたちにはたいへん印象的でした。パジャマの素材を変えるだけで季節を感じることができ、五感を活かして体解することのひとつだと話しました。

先月の初回の授業に比べて内容がかなり実践的になり、また佐伯客員教授の指導も鋭いものになりましたが、受講した学生たちはみな熱心に聞き入り、たいへん充実した授業となりました。

次回のテーマは「Express your Mind:思うことを表現する」(10/31/木)。ますます実践的な内容へと進んできます。在学生のみなさん、次回もふるって受講しましょう。

PAGE TOP