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未来社会デザイン共創機構

【SEIANドリームプロジェクト】令和4年度採択テーマ紹介⑤《店舗、企業から排出されるゴミ問題に着目したアップサイクルデザイン》

2022.08.22

前回に続き、今年度SEIANドリームプロジェクトで支援する学生の研究テーマをご紹介します!

SEIANドリームプロジェクト概要はこちら

 

《店舗、企業から排出されるゴミ問題に着目したアップサイクルデザイン》
ムダモルフォーゼ運営委員会

近年問題視されているアパレル業界の大量生産・大量廃棄に着目し、捨てられるはずだったモノに新たな価値を生み出す「アップサイクル」の推進を目指すムダモルフォーゼプロジェクト。
本プロジェクトでは廃棄物・不要品を素材にしたアート作品を本学学生・卒業生から募集。
ムダモルフォーゼ運営委員会が提供する廃棄物・端材、自身が持て余している素材を使用することを条件として、完成した作品はイズミヤ堅田店・阪急うめだ本店での展示・販売を予定しています。
今回は代表者である情報デザイン領域4年生 中村夏波さん、総合領域3年生 佐藤裕紀乃さんにお話を伺いました。

*阪急百貨店やイズミヤを運営するエイチ・ツー・オーリテイリンググループとの共創プロジェクトとして過去ブログでもご紹介しています。活動の概要・様子は以下の記事をご覧ください。

ムダモルフォーゼプロジェクト始動&作品募集のお知らせ
リサーチプログラム・作品プレゼンを実施しました!

 

●これまでのムダモルフォーゼプロジェクト

プロジェクトのはじまりは昨年夏。
空間デザイン領域 非常勤講師の大野先生より、「阪急百貨店で着物がたくさん余っている。それを使って何か作品制作できないか?」と当時3年生だった中村さんをはじめ5名の学生有志に声がかかったことがきっかけでした。
新年度の本格始動を目指し、アパレル業界に蔓延る大量廃棄問題の把握や各所とのネットワークづくりをしたところ、当初提案された着物以外にも、展示品・型落ちや返品によって売ることができなくなってしまった商品も対象に。さらに衣服だけでなく工房で出る端切れなども素材として活用することになりました。

↑ 素材の一部 ネクタイや着物の帯、絹糸など

並行しながら学生間で声をかけあいプロジェクトメンバーを集め、今では1年生から4年生の16名が運営に参加。
店舗販売・店舗デザイン・販売コーディネート・経理事務・広報記録の5つのセクションに分かれプロジェクトを進行しています。

「ムダモルフォーゼ」というプロジェクト名も学生たちでアイデアを出し合い名付けられました。
『無駄(廃棄物・不要物)を変身(メタモルフォーゼ)させ、新たな価値を生み出す』というコンセプトを体現し、学内では通称“ムダモル”と呼ばれ浸透しています。

4月に作品募集を開始し、5月にはアイデアを作品へ展開する2回のワークショップを実施。(過去ブログ参照)
コンセプトに共感した作家からの応募が集まり、本学教職員、エイチ・ツー・オーリテイリンググループの方々、運営委員会の審査を経て、全部で21組の学生・卒業生クリエイターが制作へ参加することになりました。
運営チームは自身でも作品制作をしながら、まずは9月のイズミヤ堅田店でのお披露目に向けクリエイターそれぞれの進捗チェックなどサポートをおこなっています。

 

●計画 プロトタイプ制作・展示空間の装飾制作

SEIANドリームプロジェクトの支援を受けておこなうのは、主にクリエイターが取り組むプロトタイプの制作展示空間の装飾制作です。

10月に予定している阪急うめだ本店での商品販売を実現するためには、バイヤーによる厳しい品質審査をクリアする必要があります。
素材研究、実験を繰り返しながらより質の高いこだわり抜いた作品を完成させるべく、プロトタイプ制作への支援は欠かせません。
展示空間もムダモルフォーゼのコンセプトに基づき、衣類ハンガーなどの廃材を活用し什器や装飾に展開することを構想中。
ムダモルフォーゼを象徴するような世界観の実現を目指しています。

佐藤さんは「活動の実感を得られるのはきっとこれから。お披露目をしてどんな反応をもらえるのか、とてもワクワクします」と期待に満ちた様子でした。

 

廃棄物や端材はものづくりにおいてどうしても出てしまうものです。
それでも今回参加するクリエイターには、制作過程で新たな廃棄物が出ることがないように、出してしまってもそれをうまく活用できるように意識してもらっているそう。
佐藤さんは「ムダモルフォーゼの活動によって廃棄を出さないものづくりが浸透・連鎖し、次世代のものづくりを担う人たちの意識を変えたい」と展望を語ります。
プロジェクトはこれからも後輩に引き継ぎ長く続けていきたいと考えているそうですが、もっと先の最終目標は、「ムダモルフォーゼがなくなること」。無駄を生かすことが当たり前になり、プロジェクトの役目を終えることが目標だと言います。

プロジェクトリーダーである中村さんは活動について「近年はSDGsの取り組みが増えているが、世界規模であまり身近に感じられないのが正直なところ。日本に合ったアプローチとして古くから根付いている日本人の“もったいない精神”をくすぐり、広げていく先駆けになりたい」と思いを語ってくれました。

廃棄されてしまうはずだった商品や端材が一体どんなものにムダモルフォーゼするのか?
9月・10月の展示・販売にご期待ください!詳細は後日お知らせします。

 

※ご紹介している計画やタイトルは現段階のものであり、今後の進行上一部変更になる可能性があります。

 


ムダモルフォーゼプロジェクト

【主催】
ムダモルフォーゼ運営委員会

【協力】
エイチ・ツー・オーリテイリング株式会社
成安造形大学 未来社会デザイン共創機構・地域連携推進センター

【助成】
環びわ湖大学・地域コンソーシアム「大学地域連携課題解決支援事業2022」
成安造形大学「SEIANドリームプロジェクト」

【問い合わせ先】
ムダモルフォーゼ運営委員会
SNS(Twitter)|@mudamorphose
E-mail|mudamorphose@gmail.com

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